風呂敷には撥水加工生地を使った物もあります。
世界で活躍する水泳選手の水着としても使われるほど
水を弾く力が強いです。
素材にフッ素加工をして、更に表面張力が強くなるのを利用して
水を球形に近い状態にします。
分かりにくければ、フッ素加工がされたフライパンの
仕組みを考えると分かりやすいです。
油を引かなくても食材がくっつかずに済むフライパンの場合、
フッ素加工がされていることがあります。
水を少量入れると玉のような形に弾くことがあり、撥水加工された
風呂敷が、濡れずに水滴状になるのと同様の仕組みをしています。
元々は防水性の高いおむつカバーの開発に使われていた技術を
風呂敷に応用したということです。
繊維は織られているので、全く隙間がないわけではありません。
現に繊維同士の隙間に表面張力を起こすようになっています。
フッ素加工の力で中に水が染み込まぬようになっていますが、
通気性は保たれます。
防水加工の生地の場合は、不織布が使われて水や空気が通る
隙間がありませんので、蒸れやすくなり身に着けるのは
辛い場合があります。
撥水加工の場合は、織り目を塞ぐことがないことから、
スカーフにしても快適ですし、結び方によってリュックサックや
ボディバッグのように体に密着させたバッグの形にしても
不快にはなりません。
風呂敷に水が染み込んで濡れる前に、弾かれて落ちやすくなっていることから
撥水性が高くなります。
水漏れがする可能性のある食材を入れて包むと、バッグの中が
濡れる心配がありません。
アウトドアや出先でも役立つことがあり、製品の中には
四隅を包んでバケツ代わりに水を運ぶことができる物もあります。
また、子供に持たせて不意の雨にも困らないように
マント状に首に回し付けて即席のレインコート代わりに
することも可能です。
汚れた場合は、家庭用の洗濯機や手洗いで洗って干して
手入れができます。水に強くて丈夫なポリエステルを
使っているので、繰り返しの洗濯に耐えられる物も多いです。
ただ、熱に弱いので、アイロンをかける時には低めの温度に
設定する必要があります。